鈴与シンワート×プロジェクト vol.01 給与システムを“見える化”する

プロジェクトストーリー01

社内で属人化していたシステムを誰もが使えるようにしたい。そんなお客様の要望から始動した本プロジェクトに当社の人事給与システムのスペシャリスト、奥田博之と藤井拓人が挑んだ。だが、お客様の品質へのこだわりは想定以上に強く、業務は1年4か月という長期戦へ。経験豊富な2人にとって「鈴与シンワート史上”最高難度”クラスのプロジェクト」となった。

人事・給与・就業システムをリプレイス。


運用管理を見える化し、操作品質を最高水準まで引き上げる。

プロジェクト背景

国内に本社を構える大手通信教育会社の人事給与就業システムをリプレイスすることが本プロジェクトの目的である。同社では、汎用機に搭載された旧システムが“ブラックボックス”化し、社内で操作できる担当がごく少数に限られ属人化していた。これを新システムに移行し運用管理の“見える化”を促進することで、誰もが使えて業務効率を向上することがプロジェクトの狙いだ。

MEMBER

奥田博之
1998年入社(新卒)。ソリューションカンパニー ビジネス・プロセス・サービス事業部 HRMソリューション2部 上席課長。普段はプロジェクトマネージャーとして、人事・給与・就業パッケージソフト『POSITIVE』『STAFFBRAIN』を導入する業務を担当している。

藤井拓人
2005年入社(新卒)。ソリューションカンパニー ビジネス・プロセス・サービス事業部 HRMソリューション2部所属。プロジェクトマネージャーである奥田の下、プロジェクトリーダーとして『POSITIVE』『STAFFBRAIN』の導入業務を担当している。

プロジェクトの流れ
関係図

パッケージ&アドオン開発で最適システムを構築

藤井「このプロジェクトは、人事給与就業システムの導入をするチームと、アドオンを開発するチームの2チーム体制で進めていました。私は導入チームのリーダーとして、お客様へ要件仕様のヒヤリングと設計、製造に関わるところを担当していました」

奥田「私はいわゆるプレイングマネージャーとして、工程管理だけでなくヒヤリングにも参加し、お客様のニーズの把握、導入システムとアドオンの連携に整合性がとれているかをチェックしました。両チームの意識合せや要件定義にもすべて参加し、要件仕様の調整を行うなどシステム全体を俯瞰する役割を担いました。加えて、テスト工程で不具合が起きた際の品質報告など、当社やお客様の上層部向けの進捗報告も実施しました」

経験の中でも最も高い品質レベルを要求された案件

奥田「結論からいえば、このプロジェクトは私の経験の中でも“最も高い品質レベル”を要求された案件です。例えば、基本設計のフェーズで50のドキュメントを作成しました。それらを提出し、『御社ご担当とレビューをして承認を頂きました』と説明しても、お客様の品質管理担当を説得することはできません。1ページ当たりどの位時間を費やし、レビューを行い、その妥当性についてどうやって確認をしたかなどの緻密な報告をし、特に品質面に関しては、実態面でもお客様から要求されている高いレベルを実現して初めて説得できます。マネージャーとしては、それらの報告とプロジェクト全体の管理業務のバランスをとることが必要でした。そこで、当社は品質管理及びプロジェクト進捗状況などの分析を専門とするPMOを本プロジェクトの体制に組み込みました。これにより、現場作業をしながらお客様からのレベルの高い要求に対応していくのではなく、その要求を真正面から受け止め、集中して対応できる体制が構築できました。結果的にお客様が求める品質レベルも実現しました」

藤井「このプロジェクトは人事給与就業システムを単純に導入すればいいという話ではなく、例えばシステム上で給与計算をするために必要な勤怠情報はどのシステムから来るもので、誰が運用し、誰が連携するのか…といったシステムの全体像を、設計前の段階ですべて洗い出す必要がありました。アドオンチームのリーダーやシステム運用を担当する会社の担当者、お客様の人事部やシステム部門の担当者と、毎日顔を突き合わせ、徹底的に洗い出しを行いました。この工程をおろそかにすると後の工程で齟齬が発生し、後戻り作業を強いられます。後戻りは極力避けたいということがお客様の要望でしたから、打ち合わせ時に疑問点があれば、どんなに細かなことでも遠慮せずに伝え、その場で解決することを心がけました。初期段階からピーク時のような忙しさで、これほど気合が必要だったプロジェクトは過去に経験がありませんでした」

同じ目標に向かって全員で進めたことがポイント

奥田「特徴的だったのは、プロジェクトルームの一室にお客様の担当者も含めてすべてのプロジェクトメンバーが集まって日々過ごしていたことです。その中で会社や所属チームに関係なく色々な場所で常時打ち合わせが行われて、時間経過と共に目に見えてチームワークが形成されてきました。最初は困難を極めた品質面での進捗報告も、最後の方にはお客様側の担当者と一緒に、上層部を納得させる報告資料を作るまでの信頼関係を築けたことは、大きな力になりました。同じ目標に向かって“同志と寝食を共にする”というと少し大げさですが、社内メンバーだけでなくお客様ともがっちりタッグを組んで仕事ができたというのは、後にも先にもこのプロジェクトだけです」

藤井「今回のプロジェクトメンバーはプロ意識の高い方ばかりで、ネガティブな意見を言う人がほとんどいませんでした。拘束時間だけを見ればかなり大変な案件ではありましたが、常に前向きな姿勢で仕事に取り組めたのも、良質なメンバーに恵まれたからだと思います」

設計の前段階から品質意識を高く持つことが重要

奥田「予定通り、新システムへのリプレイスが完了したことで、ブラックボックス化していた給与システムが“見える化”され、どの担当者でもスムーズに使える業務に改善することができました。また、本プロジェクトでは、勤怠システムのウェブ化も実現し、従業員の勤怠状況や自身の給与明細をウェブ上でリアルタイムに閲覧できる様になりました。細部に至るまで高いレベルの品質を維持するために、何度も頭を悩ませましたが、そのレベルをすべてクリアする高品質なシステムを導入することができた自負はあります。品質とは徐々に高めていくものではなく、初期の段階から作り込んでいくものです。苦労した部分でもありますが、設計の前段階から品質意識を高く持つことの重要性を、改めて考えさえられました」

藤井「自分が扱うシステムの部分だけを見ていては、お客様が何を求めているのかという本質は見えてきません。今回のプロジェクトでは、導入後の運用の部分やそれを扱うお客様の業務内容も含めて、全体を俯瞰しながら、目の前の仕事に取り組むことの大切を学び、エンジニアとして視野を広げることができました。この経験は次のプロジェクトでも必ず活きてくると思います」

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