鈴与シンワート×プロジェクト 給与システムを“見える化”する

プロジェクトストーリー

某業界準大手企業からの大型(数千万円規模)プライム案件。単なる旧システムのリプレイスではなく、顧客管理から営業支援に繋げていく経営戦略の武器としても期待されており、プロジェクト開始後も要件のスコープは拡大された。難易度も最高レベルとなったビッグプロジェクト。

未経験業界へのSalesforce導入でDXの改革や


ビジネスモデルにまで影響を与えた記録的案件

プロジェクト背景

旧システムの老朽化を機にリプレイスが浮上した案件。お客様の業界では特に人の信頼関係によるパイプラインを重視する文化が浸透しており、個々のコネクションなくして仕事を進めることが難しいとされている。その一方、個人のスキルや人脈に左右されない組織として成長することが喫緊の経営課題となっている状況であった。属人化することない安定した顧客管理システムの導入が鈴与シンワートのターゲットとなった。集約される営業活動の履歴や実績データを可視化し、経営者の分析資料にまでドリルアップするアドオンの開発に大きな期待が寄せられた。

MEMBER

K.S.
2013年入社(新卒)。デジタルビジネスソリューション事業部 スペシャリスト。プロジェクトリーダーとしてSalesforce案件をいくつか経験するも、本プロジェクトの業種へシステム開発・導入は今回初めての挑戦。

M.T.
2016年入社(新卒)。デジタルビジネスソリューション事業部 システムエンジニア。K.S.の後輩として日頃から同フロアで働く仲間。今回のプロジェクトではK.S.のチームメンバーとして設計~実装、テスト、保守など幅広いサポート役を担当。

プロジェクトの流れ
関係図

顧客管理システムをベースに、複合的な機能を搭載したSalesforceを構築

K.S.「本プロジェクトには、特定の業界を得意とする強みを保有し事業を推進していく、という狙いがあり、育成も兼ねて若手エンジニア中心のチームを率いて臨みました。私は、3部構成された本プロジェクト(P1/リプレイス、P2/アドオン開発、P3/その他)のリーダーとして、要件定義から設計・構築・動作確認まで、技術と管理の両面に携わりました。」

M.T.「私は、3部構成のうち2つ目となるアドオン開発のプロジェクト(P2)メンバーとして、ヒアリングと開発に携わりました。また、開始から2ヶ月ほど経過した1つ目のプロジェクト(P1)のテスター管理も担当しました。」

要件定義の段階で、予想を遥かに上回る期待値の高さに圧倒された

K.S.「まずはプロジェクトの中でもメインとなるリプレイス(P1)に対して、弊社からは7名が稼働、リリースまで約半年間という計画でした。しかし、お客様にとって今回のリプレイスは、顧客管理というメインシステムを応用した営業支援、つまり経営分析やビジネス拡大まで見据えた重要な投資だったため、プロジェクトスタート段階からたくさんの要望をいただき、要件が複雑化しつつも、納期は変えられないという状況となり、いきなり大きな壁に直面したというのが第一印象です。」

M.T.「それは、私がプロジェクトメンバーとして参加する前から伝わってきていました。スタートから約2ヶ月後、私が参加した頃にはメンバーも7名から10数名にまで増員されていました。そして、お客様の要望もまだ増え続けていたため、弊社のSalesforce導入事例の中でも最も大きな案件の1つとなりました。」

K.S.「さらに、旧システムの設計書が無かったという事態も想定外のことでした。通常は元の設計書があり、参考材料として活用するものですが、それが無いためチーム内がざわつく場面もありました。かろうじてコアな部分の設計書があったため、開発・製造・試験へと無事にフェーズを移行できましたが、初めて大がかりなプロジェクトのPLを任された私としては、気を抜ける瞬間などまったくありませんでした。」

M.T.「私も同じです。短い期間の中でぎっしり中身が詰まったプロジェクトでしたので、常にアンテナを張って、お客様の要望を正確に理解するよう心がけていました。特にリプレイスに伴い、メインシステムへアドオンする営業支援のシステム開発(P2)は、細かく分ければキリがないほど複雑なものでした。逆に言えば、それを実装するのが腕の見せ所と思い、取り組みました。K.S.と私の実質2名で担当したわけですから、我ながら大きなチャレンジになったと思います。」

お客様が認めてくださった成功事例に

K.S.「結果として、不具合なくリリースすることができて安堵しましたし、このプロジェクトを通じて頭角を現した20代のメンバーもいましたので、私も含め「成長」という観点でも非常に価値あるプロジェクトになったと感じています。肝心の成果物は、属人化した営業手法を組織化するというターゲットを達成し、リリースから約1年半が経過した現在でも活用いただいています。」

M.T.「お客様が自社のSalesforce活用事例として、業界関係者が集まるフォーラムで大々的に発表してくださったことも、大きな励みになりました。良いものとして認識してくださっている証なのではないかと思います。」

K.S.「そこでの反響は非常に大きく、実は同じ業界のお客様からSalesforce導入の依頼をいただきました。まだ走り出したばかりですが、そちらのプロジェクトも担当することになり、本プロジェクトがいかに価値のあるものだったのか、改めて実感することができました。」

得意分野として事業推進できる確かな手応え

M.T.「今回のプロジェクトは、要件が詰まっていた分、さまざまな技術が搭載されています。分析レポートの仕組みや営業活動の成果を可視化する仕組み、その他細かい仕様設定など、標準レベルのSalesforceとは一線を画す技術が盛りだくさんです。それは、単に大きなチャレンジができたという実績に留まらず、他のプロジェクトでも役立つ財産になりました。」

K.S.「そうですね。今回のプロジェクトは現在も保守フェーズとして継続している状況で、導入後の効果も検証中ではありますが、この業界を得意分野として事業推進していく、という弊社の目標を達成する上で、大きな前進になったと感じています。「保守」とはいえまだまだ気を抜けない状況ではありますし、今回の事例についてはものづくりの構造やスケジュールの進め方をテンプレート化し、社内に展開する必要があるので、私たちの役割は続きます。ただそれは、一つのプロジェクトというより、「お客様の」「弊社の」一事業を担っているという意義あるものだと信じています。

https://www.shinwart.co.jp/salesforce/

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